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MAP-E:draft-03 と RFC 7597

このドキュメントは編集中です。内容が実際のバージョンと異なる場合があります。

これは補足資料です。Flet’H を普通に設定するだけなら、MAP-E の二つの規格(draft と RFC)の歴史的な違いを先に理解する必要はありません。

先に結論を書くと、draft は別の回線サービス名ではなく、旧実装、互換モード、古い呼び方であることが多いです。通信に影響するのは、計算された MAP-E パラメーターが ISP / VNE のルールと合っているかどうかです。

MAP-E の正式仕様は RFC 7597 です。IPv6 の上で IPv4 を扱うための MAP ルールを定義しており、次のような値が出てきます。

  • IPv4 プレフィックス
  • IPv6 プレフィックス
  • EA bits
  • PSID 長
  • offset
  • BR アドレス
  • 利用可能ポート範囲

Flet’H が MAP-E で最終的に見るのも、IPv4 アドレス、BR アドレス、PSID、offset、利用可能ポート範囲です。

日本の IPv4 over IPv6 回線や古い OpenWrt スクリプトでは、MAP-E(draft)draft、古い map 実装という表記を見ることがあります。

これは具体的には draft-ietf-softwire-map-03 を指します。MAP-E が正式な RFC になる前のドラフト版です。日本の VNE(JPNE など)が早期にサービスを開始した際、RFC 7597 がまだ策定中だったため、多くの初期の実装がこの -03 ドラフトをベースに作成されました。

これらは多くの場合、次のような意味です。

  • 初期 draft-03 時代の実装や名前が残っている。
  • 古い OpenWrt map スクリプトによる同ドラフトへの互換動作。
  • 一部の回線や機器ドキュメントが古い項目名を使っている。
  • UI や設定項目に draft ラベルが残っている。

つまり「MAP-E ではない」という意味ではなく、回線が壊れているという意味でもありません。

どちらも MAP-E と呼ばれますが、draft-03 と最終的な RFC 7597 は完全には同じではありません。Flet’H に直接関係する違いは次の通りです。

項目draft-03(初期ドラフト)RFC 7597(正式規格)
MAP CE の IPv6 アドレス配置draft-03 で定義された位置に IPv4 アドレスと PSID を埋め込むRFC 7597 第 6 節で定義された別のインターフェース ID 配置を使う
PSID offset のデフォルト46。ただしルールで別の値も指定できるため、offset 4 だけでは draft 方式とは断定できない
ポートセットアルゴリズムA | PSID | M の infix / GMA 配置を使う同じ基本配置を引き継いでおり、ポート計算式だけでは draft と RFC を区別できない

日本の商用 MAP-E サービスでは draft-ietf-softwire-map-03 方式が使われています。Flet’H も draft-03 互換としてパラメーターを計算し、MAP-E トンネルを構成します。RFC 7597 方式では動作しません。

トラブルシューティングでは、IPv4 アドレス、BR、PSID、offset、ポートセット、MAP-E ローカル IPv6 アドレスを ISP / VNE の実値と照合してください。draft または RFC というラベルだけで判断しないでください。